PKD腎臓内科クリニックの特徴
腎臓内科専門診療
このホームページにたどり着いた方は、腎臓という言葉が気になり、ご自身あるいはご家族が腎臓病ではないか、心配になられたのではないでしょうか。
では、どうしてそのように思われたのでしょう。
健診の尿検査で蛋白尿とか血尿とかを指摘されましたか。
あるいは血液のクレアチニン値あるいはeGFRという値が異常と言われたのでしょうか。
腎臓病は特有の自覚症状がないのがほとんどです。多くの患者さんは、健診などでの尿検査や血液検査で腎臓病を指摘されます。
尿検査や血液検査に異常が出てくるときには、腎臓くんが弱音を吐いていると考えてください。これまで休むことなく頑張ってきたのですが、ちょっと調子が悪くなってきたサインなのです。そこを見逃さないでください。
その腎臓くんが今どのような状態なのかを調べるために、腎生検*や画像検査(エコー・CT・MRI)などの精密検査を行います。さらに、腎臓の働きを守っていく治療を行っていく必要があるのかを見極めていきます。
腎生検*:小さな針で腎臓の一部を採取し、顕微鏡で観察する検査、入院が必要です。
多発性嚢胞腎(PKD)の専門診療
「PKD」という言葉が気になってホームページを見ている方もいらっしゃるでしょう。
PKDとは「Polycystic Kidney Disease」の略です。「多発性嚢胞腎」という疾患で難病指定されています。特に大人に多いのが遺伝性の疾患である「常染色体優性多発性嚢胞腎(Autosomal Dominant Polycystic Kidney Disease;ADPKD)」というものです。腎臓に“水の入った袋(嚢胞)“がたくさんできることにより、多くの方で腎臓の働きが低下して透析や腎臓移植が必要になります。腎臓病の中でもやや特殊な疾患であることから、その専門診療が行き届いていないのが現状です。
ADPKDは症状が出ることは少なく(特に最初の頃)、人間ドックや健診での腹部超音波(エコー)検査で発見されることが多い疾患です。これまでは嚢胞が認められても「要経過観察・要再検査・生活指導」という(C)判定だったので、医療機関への受診を奨められませんでした。しかし、2021年から(D)「要医療」の中の(D2)「要精検」に変更となり、医療機関への受診を奨められるようになりました。
疑いがある場合は、本当に「ADPKD」なのかを診断し、ADPKDであれば、その進行度を見極め、合併症の精査を行う必要があります。嚢胞がたくさんできて、それが大きくなってくると、腎臓くんは窮屈になってきて自分の仕事ができなくなります。これも腎臓くんからのサインなのです。
今は、進行を少しでも遅らせる治療ができるようになっています。その適応を判断し、適切な専門診療を行っていきたいと思います。
医師紹介
このたび、腎臓内科専門のクリニックを開院することになりました。
多発性嚢胞腎(PKD)をはじめ腎臓病を抱えている患者さんの人生に寄り添った診療を行なっていくことを目標にしています。
私は、岡山大学卒業後、東京女子医科大学腎臓内科に入局し、2年間の内科ローテ―ト研修、3年間の腎臓内科研修をしました。その後3年間アメリカに留学し、遺伝性腎疾患、中でもPKDの原因遺伝子についての研究を行いました。帰国後、私がPKDの研究をしていたことから、多くの患者さんが外来に来てくださいました。PKDの臨床経験はあまり多くありませんでしたが、患者さんのご期待に添えるよう一生懸命勉強しました。その後27年間PKDならびに腎臓内科診療に携わってきましたが、患者さんから教科書では書かれていない多くのことを学ばせていただきました。今度は、その経験を患者さんにお返ししたいという想いから、PKDと腎臓内科のクリニックを始めることにしました。
腎臓病は症状が出にくい病気ですが、知らないうちに進行していくこともあります。皆さんが腎臓病を抱えながらでも幸せな人生を送っていただけるよう、私どもスタッフが少しでも支えになれれば幸いです。
略歴
- 1980年
- 芝高校卒業
- 1987年
- 岡山大学医学部 卒業
- 1987年
- 東京女子医科大学 腎臓内科
- 1992年
- Yale University留学
- 1993年
- Albert Einstein College of Medicine留学
- 1995年
- 東京女子医科大学 腎臓内科 助手
- 2000年
- 北海道大学 第二内科 助手
- 2002年
- 北海道大学 第二内科 講師
- 2010年
- 東京女子医科大学 腎臓内科 講師
- 2016年
- 東京女子医科大学 多発性嚢胞腎病態研究部門 特任教授
- 2022年
- PKD腎臓内科クリニック
資格
- 医学博士
- 日本内科学会 内科認定医
- 日本腎臓学会 腎臓専門医・指導医
- 日本透析医学会 透析専門医・指導医
- 身体障害者指定医
- 難病指定医
- 小児慢性特定疾病指定医
外観・院内のご案内
当院の検査のご案内
尿検査
できるだけ早朝尿を持参していただき、検査を行います。
尿中の成分を調べることで、尿蛋白、尿潜血などの一般検査だけでなく、以下のような値を推定することができます。
- 1日尿蛋白量(定量)
- 1日塩分摂取量
- 1日カリウム摂取量
- 1日蛋白質摂取量
さらに、水分摂取量が適切かどうかも判断します。
超音波(エコー)検査
主に腎臓を観察します。
ゼリーのついたプローブと言われるものをお腹や背中にあてて腎臓の大きさや形に異常がないかどうかを調べます。
腎機能が慢性的に低下している場合は腎臓が萎縮して小さくなります。
嚢胞腎の場合は嚢胞が多発し、腎臓が大きくなります。
肝臓にも嚢胞ができることが多いので、その確認もします。
検査結果について
当院では、血液・尿検査を検査会社に委託しています。
そのため当日に検査結果をお伝えすることはできないので、検査は診察後に行います。
翌日(翌日休診日の場合は次の診療日)に検査結果が届き次第お知らせいたします(詳しくは来院時にご説明いたします)。
PKD/腎臓病・医療相談外来ならびに
セカンドオピニオン外来について
PKD/腎臓病医療相談外来
医療機関への受診を迷われている方、他院に通院されている方(診療情報提供書(紹介状)のない方)、保険外診療をご希望の方、等に対する「多発性嚢胞腎(PKD)」ならびに「腎臓病」に関する医療相談外来を行なっております。
来院されるのが難しい方(遠くにお住いの方など)はオンライン診療も可能です。
相談内容(これまでの経緯やご家族のこと)をまとめた書面や検査結果(エコー・CT・MRIなどの画像検査、血液・尿検査など)の資料をご用意いただければ、よりスムーズに話ができると思います。
なお、医師の判断により検査や薬の処方が必要と判断された場合には保険診療になることもあります。
【来院】医療相談
(自費診療)医療相談なので検査や薬の処方はできません。
相談時間は初回30分、2回目以降15分です。
相談料は初回6,000円、2回目以降3,000円です。(全て税込)※ただし相談時間が超過した場合は、10分ごとに3,000円かかります。
ご不明な点がありましたら、電話でお問い合わせください。
PKD/腎臓病セカンドオピニオン外来
PKDならびに腎臓病に関するセカンドオピニオン外来を行っております。
かかりつけの医療機関からの診療情報提供書(検査資料を含む)が必要になります。
【来院】セカンドオピニオン外来
(自費診療)検査や薬の処方はできません。
時間は初回60分、2回目以降30分です。
相談料は紹介元医療機関への診療情報提供書作成料等を含めて初回20,000円、2回目以降10,000円です。(全て税込)
セカンドオピニオン外来に該当するかどうかなど、ご不明な点がありましたら、電話でお問い合わせください。
外国人患者の方へ
海外在住などの理由で、日本の保険証をお持ちでない方が対象です。
- *医療相談外来ならびにオンライン診療は対象外です。
- *外国語による診療は行っていません。日本語での会話が難しい場合は医療通訳と一緒に受診してくださるようお願いいたします。
- (We do not provide medical care in foreign languages. If you have difficulty conversing in Japanese, please consult a medical interpreter.)
通常の外来診療
診療情報提供書をお持ちでない方が対象です。
適切な診療を行なうために、必要な検査を行います。
医療費は保険診療算定分全て(10割負担)になります。
セカンドオピニオン外来
かかりつけの医療機関からの診療情報提供書(検査資料を含む)が必要になります。
検査や薬の処方はできません。
時間は初回60分、2回目以降30分です。
相談料は紹介元医療機関への診療情報提供書作成料等を含めて初回20,000円、2回目以降10,000円です。(全て税込)
ご不明な点がありましたら、電話でお問い合わせください。