PKD腎臓内科クリニック

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院長ブログ

腎臓内科医が思うこと(3) ~腎臓内科クリニックの役割~

2026/01/10

大学病院を退職してクリニックを開業してから、はや3年半ほど過ぎました。
腎臓内科だけの診療科でやっていけるか不安もありましたが、スタッフに助けられながら何とか続けています。

開業当初は、腎臓内科専門診療を大学病院の外来と同じように行えればと考えていました。
実際、多発性嚢胞腎など腎疾患をもつ患者さんも多く来院していただいています。

しかし、それ以上に多いのが、健診などで腎機能異常や尿異常を指摘されて来院される方々です。
大学病院とは異なり、紹介状なしで比較的気軽に受診していただけることもその一因だと思います。

 

■大学病院の腎臓内科診療

大学病院の腎臓内科を受診される方の多くは、すでに何らかの腎臓病が疑われています。
急性腎障害あるいは慢性腎臓病(糸球体腎炎、ネフローゼ症候群、腎硬化症、糖尿病性腎症、慢性腎不全など)が疑われ、最初から腎疾患としての診療が行われます。

 

■腎臓内科クリニックの診療

一方、クリニックに初診で来られる患者さんの多くは、健診での指摘や、何らかの身体の不調をきっかけに来院されます。
健康診断の尿検査や腎機能検査で「要医療」と判定された方だけではなく、「経過観察」といわれたものの、腎臓のことが心配になって来院される方も少なくありません。

そのため、まず「本当に腎臓病なのか」「過度に心配する必要はないのか」を判断するところから診療を始めます。

当たり前のことですが、これまでにかかった病気、生活習慣(仕事、食生活、運動習慣、内服薬やサプリメント摂取など)、ご家族の病気などについて詳しく伺い、その上で必要な検査を行います。

再検査で異常が認められない場合は、健診を続けていただくことで、いったん診療は終了となります。
その際も、「なぜ健診で異常と判定されたのか」そして「なぜ再検査で問題ないと判断できるのか」その理由も含めて、患者さんが安心できるように説明します。

一方、腎臓に異常が認められた場合は、「腎臓で何が起こっているのか」「検査結果に影響を及ぼす要因がないか」「追加の検査が必要かどうか」などを検討します。
その結果、クリニックで経過観察や治療を開始することもあれば、腎生検など入院での精査を検討することもあります。

 

■腎臓内科医の視点

私たち腎臓内科医が最も気になるのが、「将来的に腎臓(の働き)が悪くならないか」という点です。

「一生涯、透析や腎移植が必要にならないか」はもちろんのこと、「何らかの生活制限が必要にならないか」ということも含めて考えています。

必要であれば、薬を服用する、ある程度の節制をすることは、腎臓だけでなく他の病気の予防にもつながるため望ましいですが、厳しい食事制限などで楽しみを奪うようなことは避けたいものです。

 

■腎臓内科クリニックの役割

このような背景から、腎臓内科クリニックの役割は、通常の腎臓病診療を行うことだけでなく、「腎臓に問題はないのか」「腎臓病として向き合う必要があるのか」を見極めることにもあるのではないかと考えるようになりました。

 

■CKD診療とeGFR

2000年代から慢性腎臓病(Chronic Kidney Disease;CKD)という概念が世の中に浸透し始め、その数が多いことが報告されるようになりました。その結果、メディアでもCKDが取り上げられるようになり、また健診でも推定糸球体ろ過値(estimated Glomeruler Filtration Rate;eGFR)を使って注意喚起されるようになりました。

クリニックを始めてから、このeGFRの異常を指摘され、不安になって受診される方が非常に多いことに気づかされました。
しかし、再検査をしてみると、腎臓病診療が必要な「本当のCKD」には該当しないという方が、実は圧倒的に多いのです。

 

そこで、その理由を含めて、eGFRについて改めて勉強してみました。

それを、次回から「eGFRのはなし」というテーマで紹介していきたいと思います。

 

 

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