無理せずに水分摂取が十分にできていると判断した場合はトルバプタンの増量を考えます。

 

ただ「増量して尿量がこれ以上多くなるのが心配」と思われる方もいるでしょう。

 

 

無理する必要はありません。

＊　休みの日に試してみる

＊　受診日前の1週間だけ増やしてみる

という方法もあります。

 

患者さんの話によると、数日間は尿量が増えたと感じるようですが、その後は「以前とそれほど変わらない」と感じる方が多いようです。

 

逆に、十分に水分摂取できていない場合は減量を考えます。

でも、まずはくすりを飲む時間を変えてみることをお奨めします。

＊　朝忙しくて、水分を十分に摂れないようであれば、時間を遅らせる。

＊　朝の分を、朝、昼に分けて飲む方もいます。

 

また、夜起きることで困っている方は、

＊　夕分を早目に飲むことでも構いません。

例えば、朝7時に飲んだら、夕分はその8時間後の午後3時に飲む、などです。

 

くすりの効きはじめが遅い方、効果の持続時間が長い方もいます。

＊　そのような場合は、朝1回でも構いません。

ただ、その場合の注意点としては、朝起きた時に脱水になっていないように、尿がたくさん出る昼間にしっかりと水分補給をしておくことです。

 

このように、おくすりを飲む時間をご自身の生活リズムに合わせることもできます。

 

トルバプタンは「飲めばいい薬」ではありません。

その効果を最大限に引き出すためには、くすりの効きに合わせて十分な水分摂取をすることが重要なポイントになります。

 

長い間飲んでいく薬なので、無理のないように自分にあった薬の量や飲み方を見つけていきましょう。