PKD腎臓内科クリニック

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院長ブログ

血圧のはなし

2022/04/08

皆さんは健康診断などで血圧を測定したことがありますよね。血圧がどのくらいだったか覚えていますか。年齢にもよりますが、120/80*未満であれば正常血圧です。

血圧が高くても症状はありません。したがって測定しないと高血圧かどうかを判定することができません。

そもそも血圧とはどういうものでしょうか。血圧は、血液が血管を押す力のことで、心臓から出てくる血液の量(心拍出量)と心臓から全身へ血液を運ぶ血管(動脈)の抵抗(動脈抵抗)を掛け合わせたものです。

では、血圧が高いと何が悪いのでしょうか。

血管にとってはいつも押されている状態です。無理やり広げられているので、それに抵抗しようと硬くなります。これが動脈硬化につながります。

心臓はどうでしょうか。血管に抵抗されても全身に血液を送る必要があります。そのため、心臓の力が鍛えられます。心臓の筋肉(心筋)が肥大し、心臓の中の部屋(心室)も拡大します。こうして血圧が高い状態が続くと、心臓に常に負荷がかかるようになります。

これらの結果、血管障害として、脳血管障害(脳梗塞や脳出血)、心臓を栄養する冠動脈疾患(狭心症や心筋梗塞)が起こります。

腎臓も血液から老廃物を濾過する臓器です。高血圧は、ろ過装置である糸球体へ血液を送る細動脈に圧力をかけるため、動脈硬化が進み、腎機能を悪化させます。

では、皆さんの血圧はどのくらいですか。

健康診断や診察室ではいわゆる白衣高血圧といってその時だけ高いこともあります。なので、自宅での血圧測定がとても参考になります。朝起きたとき、寝る前、その他いつでもいいので、動いた直後ではなく、5~10分でも安静にした後に測ってみてください。

140/90mmHg以上が高血圧とされていますが、私は、130/80mmHg以上の患者さんには、塩分制限や肥満の是正など生活習慣の改善を促し、それでも高い場合は、血圧を下げる薬(降圧薬)を飲むことを奨めます。

しかし、薬(降圧薬)を飲みたくないという患者さんもいらっしゃいます。なので、そういう場合も含めて、患者さんにとって高血圧のリスクと薬を飲んだ時に起こる副作用などを説明します。

さらに、少量の降圧薬を短期間だけ飲んでもらうようにしています。お試し期間を設けるということです。具体的には、次回来院日から遡って1週間だけ服用していただくようにしています。血圧が下がりすぎないか、副作用がないか、などをチェックできるので、私たち医師にとっても安心だからです。

高血圧、それに向き合うかどうかは、今後の人生を左右することになることもあります。

まずは、血圧を測りましょう。

*120は、収縮期血圧と言われ、心臓が血液を押し出して縮んだときの血圧です。80は、拡張期血圧と言われ、心臓が弛緩したときの血圧です。

ちなみに、嚢胞腎の患者さんでは、他の原因によって高血圧になった患者さんと比べると若いときから⾎圧が⾼くなりやすいといわれています。子供の頃から高い方もいますが、多くは30歳代から血圧が高くなります。血圧が上がる理由としては、嚢胞ができることによる血管への圧迫や血圧を上げるホルモンが活性化されることなどがあげられます。

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